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PROTO BBS |
投稿者:店主 投稿日:06.1.4 23:54:36
昨年一番悔しかった事はなんといっても貧乏だった事。しかしこの商売始めて10年間ずっと貧乏だったからこの先も貧乏に違いない。要するに昨年はそれを身にしめて感じた事件があったというお話し。店のお客さんに、私がご隠居(通称会長又は爺様と呼ばれてる)と陰で呼んでる御方がいて、ミニカーに飽き足らず、事もあろうに実車を集め出し、自宅からクルマで10分程の所に、倉庫を借りて保管している。ご隠居はとても律義な方で、旧車を手に入れるとまず当店に見せに来られて、レストア(業者任せ)が完了すると、再び見せに来られる。つまり「ビィフォーアフター」である。そのクルマも国産車に止まらず、MG、メルセデスと、彼の妄想は具現化の一歩を辿る。通常妄想は具現化しないものだ。ある日の事(数年前)その事件となるクルマを彼が乗って現れた。コスモL10Bである。見た所、さすがに古さは隠せなかったが、それよりもこのクルマには物語があった。当時、晴海の東京モーターショーにマツダの社長が広島から自走して来た現車だというのだ。従ってレストアにも気合いが入って当然の事だ。現にその通りになった。インテリア、エクステリア共オリジナルでパーフェクト。問題のエンジンは、L10Bのローターとハウジングも新品に。従って馴し運転からという事に。レストア後に見せて貰った時は、あまりの美しさに、声が出なかった程だ。ご隠居にはレストアの済んだクルマは欲しい人に譲る癖があった。それも破格値である。と言うより確実に損してる。彼曰く、「その分楽しんだんだから、元は取れてんだ〜アハハハ〜〜。」だ!。私はなんとしてでも、このコスモを手に入れたかったが、2〜3年は手放さないだろうという予測があった。理由その1、レストアにローンを組んだ。その2、コスモクラブに入会した。案の定イベント巡りで大忙し、その間私は資金作りを企てればよい。手土産を持って彼の自宅にも足を運んだ。倉庫にあるコスモを見ては「よしよし、いー子にしてなさい」と、心で思った。
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