| 斉藤製作所は千葉県市川市にある4ストエンジン専門メーカーである。なんともレトロな雰囲気のするエンジン形態は、星型エンジンの1気筒そのものである。それもその筈、社長は零戦マニアで、工場に中島・栄エンジンが飾られているそうだ。従って、排気音のこだわりもかなりなものらしい。個人的には現代の機体にはミスマッチかと思ったりもする。今回の機体CAP232は2スト91、4スト91と同排気量(15cc)のエンジンチョイスになっているのだが、小型機であれば例えば、2スト40の機体であれば4スト52〜53という具合に1クラス上の4ストを乗せるのが常識。つまり爆発回数が2ストの半分の4ストではパワーに差がある為なのである。ところが90クラス以上になると効率がイーブンもしくは逆転する。エンジン重量を比較してもサイトーFA91Sの方がなんと同2ストより軽量。これは実機同様スリーブ(ウエットライナー)を持たない直堀シリンダーの貢献が大きい。カタログスペックでは4ストの2倍近い出力の2ストなのだが、ペラの負荷がかかった実用回転数域では4ストのトルクが勝るといったところだ。クルマも実際に乗ってみないとスペックだけでは判断が出来ない。
参照−>http://www.saito-mfg.com/
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