| スバルがトヨタの傘下に入ったが、トヨタとしてはスバルとの技術提携でその高い技術力に得る物があると発表した。本当にそう言えるだろうか? 富士重工(旧中島飛行機)は1964年低翼小型機のFA-200エアロスバルを製造、世界に輸出している。180型はスタントもこなす高性能機だが、実は一般型の160型に乗った事がある。それは良いとして、モノコックボディ構造と水平対向エンジンは飛行機屋の技術であるが、1966年スバル1000に積まれたオールアルミ水平対向4気筒エンジンの数ある技術の中で特に注目すべき点は、オイルの潤滑技術である。直列エンジンと違い、水平になると潤滑径路が大問題になる。1970年日産(プリンス)初のFF車チェリーの開発に当って、スバルとの技術提携により水平対向エンジンを積む企画が先行していた。当時の技術でFFを走らせるのには問題があった。直進性、コーナリング性をFR車並に仕立てるのは難しかった。それには低重心の水平対向エンジンが有利であるのと、前輪にトラクションのかかる重心位置が必要だった。当時のスバル1000を見れば、前輪が後退しているのが解る。しかしチェリーに積まれたエンジンはサニーのA12型の横置きだった。水平対向エンジンではあまりにもコストがかかりすぎて、同クラスのトヨタ車に対抗出来なかったからだ。その当時のスバルは飛行機職人らしく、「解る人が買ってくれれば良い!」てなぐわいで、エンジンや駆動系にほとんどのコストを取られ、インテリアやシートはお粗末だった。ちなみにスバルを乗り継いでる人を小百合スト! ならぬ《スバリスト》と呼ぶ。現在のスバルを見ても概ねポリシーは変わってない。例えばR2とR1を比較すると、共通部品はわずか60%である。つまり40%専用部品という事は自動車業界にとっては大変なコストになる。さらにエンジン、駆動系、サスペンションに至っては軽自動車の領域を超えた贅沢な構造になっている。はたしてトヨタはハイブリッドを掲げて、そんなスバルと上手く絡む事が出来るのだろうか?「余計なお世話です」「はい!、、、」
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