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歴史的フロンテクーペの謎! 店主のつぶやき。  投稿者:店主 投稿日:06.10.27 (金) 21:21  〔コメントする〕  削除

 ついでなのでその頃の話しをしますと、当時、47年式と48年式とでは、パワー的にまったく違いました。50年排気ガス規制(マスキー法)に向けてガスは絞られ、マフラー径も落とされ始めたのが48年です。50年に触媒コンバーター無しで通ったのは、スバルの「SEEK-T」とホンダの副燃焼室方式の「CVCC」だけでした。スバルのSEEK-Tに関しては、メカ的にはほとんど何も無く、水平対向エンジンの長いインティークマニホールドに冷却水を通す事で気化温度を一定に保ち、エキパイをステンレス化する事で触媒効果が得られるというものでした。しかし実際に試乗してみると、気化比の薄さからのパワーダウンと点火時期のせいか、イグニッションを切った後に5〜6秒間ディーゼリング現象が起ったりして、けして快調とはいえませんでした。ホンダのCVCCに関してもパワー的には同じ事がいえましたが、それよりも副燃焼室のタイムラグのせいか、回転が下がらず、エンジンブレーキが効かないなどの問題がありました。軽自動車部門では、2サイクルエンジンがもっともダメージが多く、当時、晴海のモーターショーにスズキが持込んだ「EPCエンジン」と称するカットモデルは、マフラー側にも点火プラグが付いていて、再燃焼させるというもの。誰が見ても如何わしいものでしたが、案の定「あれは嘘でした。」と認めてしまいました。しかし法改正で550ccにアップされたお蔭で、しばらくの間、2サイクルは残され、フロンテクーペの代わりにデビューしたのが「セルボ」です。実際に試乗してみると、そのパワーは借りて来た猫の様な有り様で、フロンテクーペとは別の乗り物である事が解りました。フロンテクーペは、当時のカタログデータによると、0 − 400m加速が19.47秒、これは当時のリッターカーよりも優れていました。ちなみにブルーバード1600SSS(510)クーペは17.7秒。ハンドリングも低い乗車位置も、軽に乗るというより、排気量を超えてスポーツカー、或るいはカートに乗る感覚でした。下記のサイトを御覧頂ければ、当時のコストパフォーマンスがお解り頂ける筈です。

参照−>http://www.h3.dion.ne.jp/~yasuda/hirotaka/fronte_data.htm



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